1. 最初に:大切なのは「うまくやる」より、「気持ちを込める」こと
ほめかるたを使うとき、よく聞く悩みはこんな声です:
・「うまく褒められる自信がありません」
・「適当なこと言ってるって思われたらどうしよう」
・「盛り上がらなかったら…って不安です」
大丈夫です。
ほめかるたは、“正解を探すゲーム”ではありません。
目的は、相手をよく見て、心の中に浮かんだ“あたたかい視点”を言葉にすること。
たどたどしくても、迷いながらでも、それでOK。
2. ファシリテーターとして大切な3つのスタンス
ファシリテーションする側にとって大事なのは、上手に回すことよりも、「安心して話せる場づくり」です。
✅ ①「笑ってOK・黙ってもOK」を伝える
→ 褒めるのに慣れていない人もいます。
言葉に詰まっても笑い飛ばせる空気を、最初に作っておきましょう。
✅ ②“正解”を求めない
→ 「これで合ってますか?」と聞かれたら、「正解はないんです」と答えてください。
“あなたの目線”こそが大切です。
✅ ③まず、あなたが褒めてみせる
→ ファシリテーター自身が、メンバーの誰かにかるたを1枚選んで、相手に渡す。
その1回で場の温度が一気に変わります。
褒めるのが苦手な人が多い場合、どうすれば?
「迷ったら、自分が言われて嬉しい札を選んでOK」と伝えましょう。
「その札、自分ももらったら嬉しいなと思って」というきっかけでも、充分に気持ちは伝わります。
「ふと頭に浮かんだから。目に止まったから。」という些細な理由で全然OKです。
かるたを選ぶのに時間がかかっています、どうすれば?
無理に強制するのはNGです。他の方が発表している間にじっくり考えてもらうのも良いでしょう。
逆にかるたを複数枚持って、1枚に決め切れない方がいれば、迷った理由も含めて紹介するのも盛り上がると思います。
感情がこもりすぎて、泣いてしまう人もいますが…
泣いても大丈夫。むしろ、それだけ本音が届いた証拠です。
無理に空気を変えず、少し静かな時間を取るのも効果的です。
3. 最後に:あなたの言葉が、誰かの自信になる
ほめかるたを使う場では、こんな変化が起きることがあります。
・「え?私ってそんなふうに見えてたの?」
・「自分のいいところ、初めて言葉で聞いたかもしれない」
・「あの人が褒めてくれた言葉、今でも覚えてる」
それは、ただの遊びやレクリエーションではありません。
あなたの言葉が、誰かの“自分の見方”を変えるかもしれない。
そんな体験を一人でも多くの人ができるように。
安心して、楽しんで、あなたらしく「ほめの場」をつくってみてくださいね。
追記:教育者・指導者の皆さまへ

【教育者・指導者の皆さまへ】
「ほめかるた」は、学校など様々な教育現場でご活用いただく機会が増えてきました。
また放課後等デイサービスや児童精神科といった現場でも、実践的なツールとしてお使いいただいております。
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資料のアレンジやご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。